バイク教習で乗車前にサイドスタンドを払う3つの理由

バイク教習で乗車前にサイドスタンドを払う3つの理由 運転技術
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  • 乗車時はサイドスタンドを上げてから、バイクに跨がる。
  • 降車時はバイクを降りてから、サイドスタンドを下ろす。

教習所に通うと必ず教わるルール・手順の一つです。

しかし、こう疑問に思ったことはありませんか?

バイクに跨った状態でサイドスタンドを操作した方が、バイクを倒す心配も無いのに。

そう思うのはあたりまえと言ってもいいでしょう。

事実、教習所を卒業した多くの人は、バイクに跨った状態でサイドスタンドを扱います。

では、なぜ教習所はバイクを降りた状態で、サイドスタンドを扱う様に指導をしているのか?についてこの記事で紹介しています。

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バイクを保持する練習

乗車前・乗車後にサイドスタンドを扱う一番の理由は、バイクが自立した状態(サイドスタンドを払って自身でバイクを保持している状態)に慣れる事を目的としているためです。

教習所に通い始めてしばらくは、乗り降りをする際にバイクを倒してしまう人も多いです。

それもそのはず、初めてバイクに触れる人にとっては、200kgもある不安定な乗り物を、2つのタイヤと腕だけで支え、バイクに跨がる・降りるのは難しいものがあります。

そのため、まずはバイクを支えた状態で、自分自身の体を動かしても倒れなくなる様に、サイドスタンドを乗車前後に扱うことになっているのです。

また、この応用として、バイクはエンジンを切って自力で動かす(取り回しをする)場面が多くあります。

この時に”ふらつき”を抑えることができないと、簡単にバイクを倒してしまい、周囲の人や車両に被害を与えてしまうことも考えられます。

そのため、取り回しの基本となるバイクを自立した状態で保持する練習のために、乗車前後にサイドスタンドを扱う様に指導がされているのです。

サイドスタンドの払い忘れ防止

  • サイドスタンドが下りた状態ではエンジンがかからない。
  • サイドスタンドを下げた状態でギアを1速にすると、エンジンが止まる。

これらはバイクに必ず付いている機能ではありません。古いバイクや一部の輸入バイクには搭載されていない安全装置(呼称:サイドスタンドスイッチ)です。

サイドスタンドが下りた状態でバイクを運転した場合、左カーブを曲がる際にサイドスタンドが地面に引っ掛かり、確実に転倒します。

それを防ぐため、教習所ではサイドスタンドを上げてから、バイクに跨がることを指導しています。

サイドスタンドスイッチは壊れていても車検に通ります。

そのため、サイドスタンドがしっかりと上がっていることを確認してから走行すること!

車道側への転倒防止

シートの位置が高いバイクや、身長が低く、地面に両足が着かない人が関係します。

教習所ではバイクに跨がる前に、サイドスタンドを払うため、バイクの重心位置は進行方向左側から変化しません。

一方で、バイクに跨った後に、左足でサイドスタンドを払う場合、バイクを右足で支えることになるため、バイクの重心を反対側に変えることになります。

この時、両足が地面に着かないバイクに乗っていると、一瞬体をバイクに預ける状態になりますが、右足をうまく着地させることができず、そのまま車道側に投げ出される可能性があるのです。

そのため教習所では、サイドスタンドを払ってから、乗車するように指導をしています。

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バイクを倒す・下敷きになるのを防ぐ

駐車時にバイクを倒してしまう原因の一つとして、サイドスタンドをきちんと下せていないことが挙げられます。

サイドスタンドが中途半端な位置にあると、バイクの荷重を預けた際にサイドスタンドが畳まれ、転倒するのです。

この多くは、バイクに乗った状態でサイドスタンドを下ろす人が起こしやすく、サイドスタンドを最後まで足で誘導していないことによるものです。

反対に、バイクを降りた状態でサイドスタンドを下ろす場合は、サイドスタンドを可動域限界まで足で誘導しやすいため、バイクを転倒させるリスクが大幅に減らすことができます。

教習所で乗車前にサイドスタンドを払う理由まとめ

教習所でバイク乗車前後に、サイドスタンドを扱う理由を紹介しました。

少々面倒に感じますが、1つ1つ考えてみると安全を考慮した、教習所らしい教え方だと気が付くと思います。

教習所では、細かな操作方法・スピードなど縛られることが多くありますが、免許取得後の長いバイク人生を考えれば一瞬に過ぎません。

郷に入れば郷に従えと言うように、教習所のルールを守ることが、最短で卒業できる近道です。諦めずにがんばりましょう。

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