ヘルメットを”SHOEI GT-Air”から、”Arai ASTRO-GX”に買い替えました。
国内の有名メーカーが販売しているフルフェイスヘルメットですので、気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ASTRO-GXの優れている点や、改善が必要だと感じた点を紹介しています。
購入した経緯
ヘルメットを買い替えた理由は至って単純です。
- GT-Air購入から6年が経過した。
- バイクを乗り換えた。
ヘルメットの寿命は目安として3年〜5年と言われているので、十分な買い替え時と言えます。
そして、これまで使用していたSHOEI GT-Airではなく、Arai ASTRO-GXを購入した理由は4つ。
- Arai製のヘルメットを使ってみたかった。
- 発売後間もないASTRO-GXを使ってみたい。
- SHOEIとAraiのヘルメットの違いを感じたい。
- SHOEI GT-Air2にB+COMは不恰好。
バイクを購入した人で、この2つのメーカーのヘルメットのどちらにしようか、迷う人は大勢いると思います。そういった方の購入までの参考になればと思います。
Arai ASTRO-GXレビュー
初めに個人的な評価をお伝えしますが、満点に近い評価で、非常におすすめできるフルフェイスヘルメットです。
おすすめできる理由など、項目別にご紹介していきます。
被りやすさ・被り心地
まずはASTRO-GXの製品コンセプトの一つでもある、ヘルメットの脱着のしやすさについて。
この点についてはコンセプト通り、非常に被りやすく作られていると断言できます。
ヘルメットを被る・脱ぐ際に感じることの多い、こめかみ付近への圧迫感・耳が折れることによる痛みが無くなり、ストレスを感じません。
ヘルメットを脱ぐ際に感じるストレスや手間が減ったことにより、ツーリング途中で見つけたお店や休憩所へ、気軽に立ち寄ることができる様になりました。
また、被り心地については、口元(頬)への圧迫感が非常に少なくなり、インカムで会話をする際に口ごもってしまっていたのが解消されたのを、実感しました。
それもそのはず。2つのヘルメットの口元を比較してみると、写真の位置の幅がGT-Airでは約75mm、ASTRO-GXでは約95mmと大きく差がありました。(ヘルメットのサイズにより幅が変わります。)
また、測定位置から顎下までの内装の形状を見ても、GT-Airは直線的に作られているのに対し、ASTRO-GXは曲線的にできており、顔の形状を考慮して設計されていることが分かります。
話しやすさへの影響はありませんが、下唇から顎先までが長めの筆者は、Araiのヘルメットだとチンガードに顎先が軽く当たります。
口元の幅が広いことにより、安全性への懸念が心配されると思いますが、Araiのヘルメットは非常に厳しい安全規格”SNELL規格”に合格しているため問題はありません。
視界
視界については良好で、SHOEI GT-Airと比較しても違いはありません。
正面を向いていれば、視界の上下にヘルメットの内装が見えますが、両脇を遮られることはありません。
視線を左右どちらかに向けた際は、ほんの一部、内装が視界に入りますが、邪魔に感じることはありません。
静粛性
Araiのヘルメットは、チークパット(耐衝撃・消音用の発泡剤など)が耳元を覆う形状になっているため、風切り音やロードノイズなどを適度に遮断してくれます。
SHOEI GT-Airは、耳元に消音材などは設置されていなかったため、同じバイクでも聞こえてくる音の違いを感じることができました。
また、ASTRO-GXにインカムのスピーカーを取り付ける場合でも、耳元のチークパットは取り外さなくて良いため、インカムから聞こえてくる音声・音楽の質(聞こえやすさなど)の向上も期待できます。
SYGNHOUSE B+COM 6Xとの相性
筆者はSYGNHOUSEのB+COM 6Xを使用しており、インカムを付けた時のディテールを損なうことなく取り付けることができていますが、風切り音が気になっています。
バイクの乗車姿勢によっても、風切り音の変化(聞こえる・聞こえない)はありますが、モンキー125や400Xなどの直立に近い姿勢の時には高い風切り音が常に聞こえてきます。
これは取り付け位置を少し変えることによって解消されるかもしれませんが、いい位置を見つけることはできていません。
インカムの前方を手で押さえると風切り音が消えるため、
ヘルメット本体が鳴らす風切り音ではない。
通気性
ASTRO-GXはエアーダクト(IN)が6ヶ所あるため、他のフルフェイスヘルメットと比較しても数が多いことが特徴です。
走行中は、口元からの空気の取り入れ量が非常に多く、自身が吐き出した息の滞留を感じさせないため、常に快適な状態でヘルメットを被ることができます。
これにより、暑い時期の信号待ちで感じる、ヘルメット内部の温度・湿度の上昇による不快感も軽減され、記事公開時点の気候(天気:晴れ、外気温:28℃、湿度:60%)では、信号待ちでもスクリーンを開けずに快適に過ごすことができました。
また、このヘルメットの特徴でもある、フロントロゴダクトからの空気の取り入れは、口元エアーダクトのインパクトには負けるものの、頭部の風の通りを感じることができます。
休憩時に感じる頭皮のムレが軽減された気がする!
顎紐
Araiのヘルメットは、顎紐をワンタッチで取り付けることができないため、出発までに手間がかかります。
長年バイクに乗っていれば、1度は顎紐を締め忘れます。この時に、細かい作業が必要となるAraiのヘルメットは、手袋を外さないと締めることができません。
しかしながら、ワンタッチで装着できる顎紐と比較すると、Araiが採用している顎紐の締め方は、事故の際に外れにくいため、安全性が高いと言われています。
また、ワンタッチ式の顎紐は、大きな金具(ラチェットなど)が喉元にあるため、安全確認で首を振った際に金具が喉仏に当たり、不快感を感じることがしばしばありますが、
金具(Dリング)が顎紐の端にあるAraiのヘルメットは、これらの不快感も無く被ることができるため、優れている点だと感じました。
Araiのヘルメットの顎紐に関連して、改善するべきだと感じる点が一つあります。それは、Dリングの位置です。
AraiのヘルメットはDリングが左側、SHOEIのヘルメットはDリングが右側にあります。
この問題点は、ヘルメットをバイクのヘルメットロックへ固定する際に、インカムがどの様に見えるかがポイントです。
Araiの様にDリングが左側にあると、インカムが上を向いてしまい、通行人などから丸見えとなります。物の価値がわかる人にとっては、非常に盗みやすい環境となってしまうため、必ず盗難対策(取り外しておくなど)が必要だと感じます。
それに対し、Dリングが右側にあるSHOEIは、インカムは地面側に向くため、盗難の可能性が低いと言えるのではないでしょうか。
個人での使用や転売目的で無くても、イタズラで盗む人がいるので要注意!
まとめ
Arai ASTRO-GXのレビューをしました。
最後に紹介をしたDリングの位置の問題点はありますが、機能・性能の面で多くの人へおすすめできるフルフェイスヘルメットです。
記事公開時点では種類が少ないですが、RX-7Xの様に、今後多くのグラフィックモデルが販売されると思います。
ヘルメットの購入・買い替えを検討している人の参考になれば幸いです。
コメント
Dリングをアライは逆にはしません。基本的に人は皆右利きなので。
コメントありがとうございます。
”右利きだと、Dリングは左側にある方が使い勝手が良い”ということでしょうか?
私は左利きなのでイマイチ理解できず・・・申し訳ありません。
シールドはどこのですか?
かっこいいのでおしえてください。
ddキング様
コメントありがとうございます。
メーカー・商品名はこちらになります。
商品の適合には「RX-7X、ASTRAL-X、RAPIDE-NEO」と記載されていることが多いですが、ASTRO-GXでも使用可能です。
———————————————————————————————–
製造・販売元:株式会社エス・ケー・ワイ
商品名:TITAN UV SHELTER VAS-V スモーク スカイブルー
商品ページ:https://www.victorykiss.co.jp/items/titan-uv-shelter/titan-uv-shelter
———————————————————————————————–
このシールド、カッコイイですよね・・・!私も気に入っています(笑)
ただ、ネット販売は取り扱っているサイトがあまり無く、同じ設定のカラーでも微妙に色味が違うので、店舗で実物を見て購入されたほうがいいかもしれません。
(私はヘルメット購入時、このシールドも”2りんかん”で購入・取り付けをしてもらいました。)