街中や山道でバイクを走らせている際、コーナーはどのように曲がっていますか?
また、思いのままにバイクを曲げることができているでしょうか?
今回は、あらゆるコーナーで使えるセルフステアについての記事です。
セルフステアについて
まずは、カーブの曲がり方から、セルフステアとは何か?についてです。
これができる前と後では、いかに軽快に走れるか、天地ほど変わってきますので要チェック!
バイクの曲がり方
バイク(二輪車)はハンドルが切れると、曲がることができます。
しかし、曲がり方でも2種類の曲がり方があります。
- ハンドルを腕で積極的に押したり・引いたりして(切って)曲がる方法。
- 車体を傾けることで、自然とハンドルが切れて曲がる方法。
1は歩行者が飛び出してきても、安全に停車ができる様にするための曲がり方ですが、本来、バイクは積極的にハンドルを切って曲がる乗り物ではありません。
2の車体を傾けて、ハンドルが自然に切れる(=セルフステアが発動する)原理を使って曲がる乗り物なのです。
セルフステアとは
では、セルフステアとは一体何なのか?
イメージをしやすい例として、自転車を想像してみてください。
自転車を真っ直ぐにした状態で、ハンドルを持たずに車体を左右に傾けると、自然にハンドルも車体が傾いた方向(=進行方向)に切れます。
この動きがセルフステアです。
スピードが出ていない状態で車体を傾けると、ハンドルは一気に切れますが、一定の速度が出ている状態であれば、車体の傾きに応じたハンドルの切角が出てきます。
これらを完璧にコントロールすることができると、曲がれないカーブは無い。と言っていいほどの技術です。
セルフステアの注意点
バイクでコーナーを走ろうとすると、腕に力が入り、ハンドルを押さえつけた状態となってしまうことが多くあります。
その様な状態だとセルフステアは効かなくなってしまうため、手を添えることをイメージして、グリップを握ることが大切です。
初心者の多くは、カーブを曲がり切ることができずに、センターラインをはみ出してしまうことがありますが、いくつかの理由があります。
- 姿勢とグリップの握り方が正しくない。
- バンク角が浅い・深い。
- 目線が悪い。
セルフステアを実行する上で、全て大切にな技術です。
では実際に、どの様に意識すると上手く曲がれるのか、みていきましょう。
姿勢とグリップの握り方
バイクを手足の様に操るためには、まずは姿勢から。
正しい姿勢でグリップを握ることができると、理想のコーナリングの第1歩を歩むことができます。
座るポジション(下半身)
シートは後ろ目に座り、ニーグリップをすることと、曲がる方向のステップに体重を乗せることを意識しましょう。
初心者は多くの場合、シートの前方に座ってしまいがちですが、体が縮んでしまい、上手く操作ができません。
前方に座っていると腕の逃げ場が無くなり、ハンドルに力が入る原因になります。
グリップの握り方(上半身)
グリップは斜めからしっかりと握り、上半身(特に腕・肩)の力を抜きます。
なぜ、グリップを斜めから握るべきなのか?
セルフステアで曲がる際、肩からグリップにかけて腕が真っ直ぐの状態では、逃げ場を失った腕が自然にハンドルが切れるのを妨げてしまうためです。
姿勢が悪い状態で、斜めからグリップを握っていると、疲れやすくなる場合があります。
バンク角の決め方
カーブに応じた車体の傾き(バンク角)はどうやって決めるか?
これはバイクに少しずつ乗り慣れて、体で覚えていくしかありません。
そのために、バンク角と速度の関係と、車体を斜めにすることに慣れるための方法をみていきましょう。
バンク角と速度
走行中に車体を傾けると、人とバイクに遠心力が働き、外に行こうとする力がタイヤで押さえ付けられます。
バイクで円を描くことを想像してみましょう。
一定のバンク角で速い速度と、遅い速度を比べてみます。
速い速度の場合、大きな円になるのに対し、遅い速度だと小さな円を描くことができますね。
この様に、速度によって傾ける量は変わってくるので、体で覚えることが必要になります。
バイクを倒すことに慣れる練習
では、どうすると車体を傾けることに慣れ、最適なバンク角でカーブを曲がることができるのか。
それは、カーブの手前でしっかりと減速をし、曲がり始めることです。
しっかりと減速し、カーブに入ったら少しずつ車体を傾けてみましょう。
もし、バイクが倒れそうな場合、アクセルを開けてあげることでバイクは起き上がるので、アクセルをコントロールすることを忘れてはいけません。
曲がりきれないと感じた際の、コントロール方法は次の項目に記載しています。
なので初めのうちは、きちんと曲がれるスピードまで速度を落とし、車体を傾けることを意識しながら、曲がることが大切です。
慣れてきたら徐々にスピードを上げ、さらに車体を傾けて曲がることにチャレンジしてみましょう。
視線について
速度とバンク角の他に、カーブを曲がりきれない際の原因は、視線にもあります。
初心者のうちはカーブが怖く、無意識のうちに路肩やセンターラインを見てしまい、走行車線からはみ出すことが多いです。
バイクは視線を向けている方向に進むので、カーブの出口に目線を置くことで、自然とカーブを曲がることができるはずです。
もし、曲がりきれないと感じた時には、バイクの内側を見ることで、曲がれる場合が多いです。
その様な事態に陥らない様に、しっかりと原則をしてカーブを曲がりましょう。
まとめ:セルフステアでコーナーを走ろう
セルフステアはバイクが持つ自然な特性なので、これらを邪魔せずに活かすことができれば、コーナーを楽に曲がることができます。
セルフステアを活用していくなら、体を下半身で支え、上半身を脱力することを意識しましょう。
バイクの特性を活かした走行で、ワンランク上のライディングスキルを身に付けてください。
コメント