チェーンの給油をする際、ホイールやタイヤにルブが飛び散った経験はありませんか?
飛び散り・清掃のストレスを無くすため、AZから販売されているチェーンルブを購入たので、スプレー式と比較を交え、紹介をしています。
記事の中では、2種類のチェーンルブを以下の表記で紹介しています。
- スプレー式チェーンルブ:ガスなどでチェーンルブを吹き付けるタイプ
- 滴下式チェーンルブ:チェーンルブを垂らして塗布するタイプ
スプレー式チェーンルブの不満点
これま使用していたスプレー式のチェーンルブは、チェーンに向けて油を吹き付けるため、スイングアームやホイール・タイヤに油が飛散・付着してしまうことがありました。
飛散防止として、チェーンの反対側(奥側)にウエスやダンボールなどを構えることで防ぐことはできるものの、準備に少々手間を感じていました。
また、ピンポイントへの塗布ができず、しっかりとチェーンのプレート間に給油ができているか疑問に感じていました。
レビュー
スプレー式のチェーンルブを使い切り、新しいルブを探していた時に、AZの滴下式チェーンルブを見つけたので購入しました。
冒頭で紹介をした、スプレー式のチェーンルブで不満に感じていた点を、滴下式のチェーンルブでは解決できただけでなく、他にもおすすめできるポイントを発見しましたので紹介します。
ピンポイント給油ができる
AZの滴下式チェーンルブであれば、誰でも任意の量を狙ったポイントへ給油ができます。
スプレー式のチェーンルブの場合、ノズルの先端が細くなっている物でも、ガスの圧力でルブを吹き出しているため、狙ったポイントへ任意の量を給油することが難しいです。
それに対しAZの滴下式チェーンルブは、容器を指で押し込んだ圧力のみでルブを出すため、細かい箇所への給油が非常に行いやすくなりました。
丁寧に給油をしたい人だけでなく、チェーンの一部が固着した場合の修繕などにも向いています。
給油はチェーンの表面に油分を付着させ、錆を抑えることだけが目的ではなく、チェーンのプレートの接触面や、スプロケットとの接触面に対して油分を与え、摩耗を抑えることが一番の目的です。
給油時に飛び散らない
こちらも冒頭で、スプレー式チェーンルブの不満点にあげていた点。
滴下式のチェーンルブを使うことで過剰な量を出さずに済むため、ホイールやタイヤ・スイングアームへのルブの飛び散りが無くなりました。
そのため、スプレー式のチェーンルブを使用した際におこなっていた、給油後のクリーナーを使った清掃が不要になったことに加え、作業場への道具の持ち込みを減り、給油作業が非常に楽になりました。
潤滑・耐久性能
ワコーズのスプレー式チェーンルブから、AZの滴下式チェーンルブに変えましたが、潤滑性能については筆者が感じ取れるほどの変化は無く、問題なく給油ができています。
耐久性についても2つのチェーンルブで違いは感じないため、記事後半で紹介している作業性や機能で使い分けると良いでしょう。
筆者は”500km走行”または”2ヶ月に1度”の給油をしています。
(ノンシールチェーン)
携帯性
AZの滴下式チェーンルブは薄型で、スプレー式の様にガスの封入もされていないため、小型で携帯しやすくなっています。
ガソリンスタンドなどで洗車をした後の給油や、ロングツーリングをする時にバッグに入れていても邪魔になりません。
それでも大きい・・・と感じる場合は、容量の少ない50mlタイプも販売されていますので、携帯用として購入すると良いでしょう。
価格
価格は公式通販で購入すると、50ml:550円、110ml:718円(2022年3月時点)と、他のチェーンルブと比較しても半額程度で購入することができます。
それに加え、スプレー式の様にホイールなどに飛び散る分の、不要な油を消費することが無いため、コストパフォーマンスに優れています。
これにより、チェーンへ十分に給油するために多めに塗布し、給油後にしっかりと拭き上げても、損をした気分になりにくく感じました。
どのチェーンルブも走行中に飛び散るため、
給油後は塗布量に関係無く拭き上げることが大切!
水置換性ではない
良い点がある一方、デメリットも存在します。それは水置換性ではない点。
聞き慣れない専門用語だと思いますので引用させていただきます。
水置換性とは、塗布しようとする金属面に水分(水滴など)が付いても、その水を押し上げて金属の表面に防錆油の膜を形成する性質のことを言います。
株式会社イチネンケミカルズ
この水置換性は、スプレー式のチェーンルブ(ワコーズ、AZ)には備わっていますが、記事で紹介をしている滴下式のチェーンルブには備わっていません。
そのため、雨天走行後や湿気の多い日の給油の場合、塗布をしたルブの内側(チェーンの表面とルブの間)には水分が残ってしまう可能性が考えられます。
ただ、雨天の走行直後の給油で無い限り、あまり気にする必要は無いと考えていますが、他の商品との違いという点で記載しました。(スプレー式でも水置換性でない物もあります。)
給油には時間がかかる
2つ目のデメリットと言える点は、給油に時間がかかることです。
スプレー式のチェーンルブであれば、ルブを吹き付けながらタイヤを回転させることで、給油が簡単・短時間にできましたが、滴下式のチェーンルブの場合、広範囲に一気に給油することができません。
時間で比較すると、スプレー式のチェーンルブでは、給油~清掃でおおよそ10分程度。滴下式のチェーンルブでは倍の20分程かかりました。
時間を優先するか・精度を優先するか、どれだけチェーンの給油に重点を置くかで向き・不向きが分かれます。
まとめ:滴下式とスプレー式チェーンルブ
AZ 滴下式チェーンルブの紹介をしました。
筆者としてスプレー式から滴下式に変えてみて、良かったか・悪かったかの2択を求められた場合は、「滴下式のチェーンルブに変えて良かった。」と回答をします。
ルブがホイールやタイヤに付着すると掃除するのが面倒だし、そもそもガレージの様なバイクの近くに道具類を置いておける場所に住んでいないので、持ち運びが面倒です。
それなら時間をかけででも丁寧に給油をして、しっかりと余分なルブを拭き上げることで、ルブの飛び散りをほぼ無くせます。
ただし、いつも時間がある訳ではないし、雨天後に給油をしなくてはいけない状況もあるので、水置換性のスプレー式チェーンルブも備えておきたいと思います。
うまく使い分けよう!
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