「冬は台風も来ないし、強風が吹くことが無いからバイクの転倒は心配することはないでしょ。」
そう思っていませんか?
実際は、冬でも天候不良(吹雪・強風など)によりバイクが転倒してしまうことはよくあります。
バイクが転倒すると傷が付くだけでなく、エンジンの故障やレバー類の破損にもつながり、他人のバイク・自転車などを巻き添えにしてしまう可能性もあります。
そのような事が無いように、簡単にできる転倒対策を紹介します。
物を使わない転倒対策
まずはバイク単体でできる台風や強風からの転倒対策を紹介。
費用はかからないものの、いずれも万全とは言えない対策になるため注意が必要です。
サイドスタンドを使って駐車する
バイクにはセンタースタンドとサイドスタンドの両方が付けられている車種がありますが、
強風からバイクを守るためには、サイドスタンドを使って駐車をしましょう。
センタースタンドは重心位置が高くなり、風に煽られて倒れやすい傾向にあります。
風下方向に車体を傾ける
サイドスタンドを使って駐車する際に、更に意識をして欲しいのは、車体左側を風下に置き、バイクが倒れるのを防ぐことが大切です。
(画像の様に正面から見た場合は、左から右への風に強い)
逆に、車体右側(支えが無い側)を風下に置いてしまうと、バイクは容易に倒れてしまいます。
傾斜が低い方にサイドスタンドをかける
風下に車体左側を持ってくることは重要ですが、傾斜を考えて駐車することも重要です。
もちろん、傾斜が低い方にサイドスタンドをかけることで、バイクが倒れる可能性は低くなります。
もし普段停めている場所がサイドスタンド側が高い場合は、駐車方向を変えて停めることをおすすめします。(前向駐車→後向駐車)
ガソリンを満タンにする
ガソリンを満タンにする事で、地面に向けてかかる力が増えるため、バイクが倒れる可能性が下がります。
ギアを1速に入れて駐車する
強風によってバイクが動き、サイドスタンドが外れるのを防ぎます。
ニュートラルの状態ではタイヤが自由に動いてしまうため、風向きが乱れた際にバイクが動く可能性があります。
ギアを1速に入れて駐車することで、自然とバイクが動くのを抑制し、サイドスタンドが外れるのを防ぎましょう。
バイクカバーを外す
強風が吹いている場合、バイクカバーの使用は禁物です。
バイクカバーが船の幌のように風を受け止め、バイクを押し倒そうとする力が働いてしまいます。
そのためバイクカバーを外し、エンジンやホイールの隙間から風が逃げるため、バイクが倒れることを防ぎます。
壁際に駐車をする
バイクを壁際に駐車することで、少なくとも一方向からの強風からバイクを守ることができます。
また、さらに効果的な方法としては、サイドスタンド(車体左側)を壁に向けて駐車することで、転倒する確率を下げることができます。
物を使う転倒対策
次に物を使って行う転倒対策を紹介します。
これらの対策は、先に紹介をした”物を使わない対策”をした上で行うと、より効果が上がります。
サイドスタンド側に荷重をかける
ガソリンを満タンにするのと同様に、サイドスタンド側にあらゆる物を使って荷重をかける方法です。
サイドスタンドの逆側(車体右側)に倒れるのを防ぎます。
紐・縄を使う
近くにカーポートの支柱やフェンス・車などがある場合、紐を使ってバイクと結びましょう。
バイクのハンドルやタンデムバーと、相手側(絶対に動かない物)を紐で結ぶことで、車体右側にバイクが倒れるのを防ぎます。
この時に紐をしっかりと張った状態で結ぶことが重要です。緩い状態だと車体が自由に動くため効果がありません。
灯油タンクを使う
これは紐を使った転倒対策の応用です。
近くに支柱やフェンスなど、紐を結ぶ場所が無い場合に灯油タンク(ポリタンク)で代用します。
通常の灯油タンク(18L)に水を満タンにし、サイドスタンドの横に設置して紐で結びます。
これを行うだけで、バイクを支える力が18kg増すため、転倒する可能性が下がります。
バイクを支える力を増やす
これまでサイドスタンド側(車体左側)に荷重をかけることにより、バイクが転倒するのを防ぐ対策を紹介してきました。
今度は逆の発想をして、車体右側に支える力を増やし、倒れるのを防ぐ方法です。
パンダジャッキを使う
車のタイヤを交換する際に使用するパンダジャッキを使用する方法です。
フレームやスイングアームにジャッキをかけることで、バイクが右側に倒れるのを防ぎます。
ただし、車体に直接パンダジャッキを当ててしまうと傷が付くため、緩衝材としてゴム板や軍手などを噛ませると良いでしょう。
添木をする
これはホームセンターの資材売り場で販売されている木材(2×4など)を使用して、バイクを支える方法です。
バイクのスイングアームに添木をして倒れるのを防ぎます。
車体右側のスイングアームから地面までの距離を測定し、測定値+1cm程度の長さで木材を切り出します。
バイクを守る駐車時の転倒対策まとめ
強風時の転倒対策について紹介をしました。
悪天候時だけでなく、都心部や住宅地などでは”ビル風”の様な建物の間を通った風が勢いを増し、バイクに吹きつくことでバイクが倒れることもあります。
そのため、物を使わない転倒対策・駐車方法は日頃から実践し、不慮の事故に遭遇しない様にしましょう。
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